さて、アメリカは日本をどうみているだろうか?
経済大国?アニメ大国?変態大国?スネ夫?
諸説あるでしょうが、地政学的にみればこれは明確になる。
それはずばり、『防波堤』である。
防波堤である
アメリカにとって日本は防波堤である。
つまり、中国やロシアなどの大陸で権威を持っている国に対して、
アメリカをまもるための防波堤になっているということだ。
このことを理解するためには明確なツールがふたつある。
ひとつはシーアパワーとランドパワーという概念である。
シーパワーとランドパワーとはなにか
これはシーパワーとランドパワーという概念からより良く理解できる。
これはハルフォード・マッキンダーによる世界の分類方法である。
シーパワーとは英語でいえばSea powerであり、その名の通り、海に属する国家のことを指す。
例えば日本や英国がこの典型である。
一方でランドパワーとは大陸に属する国家のことである。
ロシアや中国などがこれに属する。
ハルフォード・マッキンダー
ハルフォード・マッキンダーとは、イギリスの地理学者兼、政治家である。
地政学の創始者の一人とされている。
みるからに、ザ・インテリである。口元においた手の角度が見事な調整を感じざるを得ない。きっと家にはたくさんのアートが飾ってあるのだろう。しらんけど。
彼は色々と業績の多い人物であるが、オックスフォードではじめて地理学の教育をはじめた。またチリ学院の初代院長となっている。
地政学の開祖の一人とみられているように、地理学が彼のベースとなっている。
『歴史の地理的転換点』という論文が、ハートランド理論にまで発展した。
このハートランド理論は非常に重要視されており、地球の地表を2つに分割するというものだ。
アフリカ、アジア、ヨーロッパなどの大陸と、イギリス、日本などの島々である。
つまり世界はシーパワーとランドパワーによって分割されているというわけである。
アメリカにとって日本はランドパワーに対する防波堤
さて、日本は島国であるために、当然シーパワーに属する。
一方で中国、北朝鮮、ロシアなど、アメリカにとっては好ましくない相手はランドパワーに属する。しかも日本にとっては近隣諸国となる。
ここで地図を見てみよう。
ロシアと中国というランドパワーが海へと乗り出すと、その先にあるのがアメリカです。このままこのランドパワーは海へと進出し、アメリカの覇権を脅かす可能性があります。
しかしここで日本というながーい防波堤が存在しているわけです。
日本は沖縄から北海道まで、縦にながーい構造を持っています。こういった国は非常にまれだと思います。
なぜ日本は世にも珍しい縦長の構造をとっているのか?
それはまさにアメリカ様を守るためなのです。
まさに日本の献身的な姿が見えますね。
スネ夫も見習ってほしいものです。
沖縄に基地が集中する理由
沖縄には70%以上もの米軍基地が締めている。
しかも沖縄陸地の15%も米軍基地が専有している。
沖縄にこのように米軍基地が締めているのは、当然であるがアメリカにとって都合がいいからだ。
まず台湾に非常に近い。
台湾は常に中国に狙われており、アメリカにとって台湾を防衛するためにも非常に重要な基地となっている。
また、もともと第二次世界大戦のときにアメリカが日本を征服するさいの上陸作戦で沖縄を選んだということもある。戦後も沖縄は本土にくらべて長くアメリカの治下にあり、返還されたのは72年5月のことである。しかしこれは同時に、日本を上陸作戦で攻める際には、まさに沖縄から攻めるのが好ましいという事実も露呈している。防波堤であるということは、同時に入り口でもあるのだ。
され、沖縄にはこのようにして米軍地がいまなお集中している。というのも、ICBM(大陸間弾道ミサイル)をここに配置すれば、ランドパワーを射程圏内に抑え込むことができるという利点もある。
まさに沖縄は、日本というシーパワーの窓口であるといえるだろう。
地政学的には超重要な位置であるが、そのために沖縄の民意を犠牲にしているという側面もある。日本の歪な構造を一心に集めた場所となっている。
日本とイギリスはランドパワーを塞ぐための蓋
さて、アメリカのスネ夫はもうひとりいる。
それが英國だ。
英国は日本と同じようにシーパワーであり、かつランドパワーのちょうど外側に位置している。
日本ほどではないが、縦にも一応長い。
イギリスも同じようにランドパワーが海に出ていかないようにするための防波堤となっている。
実施にナチスドイツの侵攻を食い止めたのがチャーチル率いるイギリスだ。
つまり、この二国は、ランドパワーを挟み込むための、戦略的に超重要な国であるということだ。
ジャイアンにとっては、めちゃくちゃ戦略的においしいスネ夫sであるわけだ。
日本はアメリカジャイアンの防波堤
さて、この世を支配するのは、力のあるものである。アメリカは世界大戦にも冷戦にも勝利し、政治からエンタメ、コーヒーまで世界を支配するようになった。
そのアメリカのスネ夫である日本は、ランドパワーを抑え込むための、かっこうの防波堤になっている。
地政学的には非常に重要な位置に属しており、その縦に伸びる構造は、まさに防波堤の姿を献身的に身をもって体現しているといえるだろう。
そしてランドパワーを挟み込むようにして対岸に位置するのがもう一人のスネ夫、イギリスである。
この両国がランドパワーを両側から挟み込むようにちょうど位置しているため、非常に強力な地政学的ポジションを支配していることとなる。
これは別の大陸に位置するアメリカにとっては、まさに超優秀なスネ夫sであるといえるだろう。
この3国が密接な同盟関係を築いているのは、歴史の皮肉ともいえる奇跡である。
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