ナポレオン法典とは、近代法の規範となった画期的な法典である。
ナポレオン自身が、世の仕事にとってもっとも重要なのはナポレオン法典であるといっている。それほどナポレオン法典とは画期的な法典であり、いまでも法律を学ぶと必ず目にする単語となります。
ナポレオン民法典(Code civil Napoleon)は、1804年にフランスで制定された法典であり、ナポレオン・ボナパルトの政権下で成立しました。この法典は、フランス革命後のフランスにおいて法の統一と近代的な法体系の確立を目指したもので、その影響は広範で持続的であるとされています。
なんでそんなすごいの
フランス法典のすごさはその合理性にある。
ひとことで言えば、近代法の基礎となる項目が盛り込まれており、
また、ばらばらだった法律をまとめあげた合理性があるから。
近代法の基礎となった
近代法といえば、個人の自由と平等を基礎にしているが、
ナポレオン法典は以下の近代法を記載している。
法の下の自由、
所有権の自由、
契約の自由
などである。
これらはいまの我々の近代国家ではごく当たり前であるが、それ以前では当たり前とはいえなかった。
ばらばらの法律を合理的にまとめあげた。
それまでのフランスでは体系的な法律はなかったのだが、そのかわりに様々な地域の様々な慣習法が存在していた。それをまとめあげたのがナポレオンと4名の起草委員会である。ナポレオン自身もユスティニアヌスの「ローマ法大全」を読破しており、またルソーの強い影響下にあった。そのため、ナポレオンの強権なくしてこの法律は存在しえなかっただろう。
起草者の一人:ジャン=ジャック・レジ・ド・カンバセレス
その4名の起草委員会の一人であるのが、ジャン=ジャック・レジ・ド・カンバセレスである。法律の家系に生まれ、また自身もモンペリエ法学部を卒業している。ゴリゴリの法エリートである。また穏健派の共和党員でもあった。そのためにカンバサレスが選出されたのである。
カンバサレスは、ローマ法とパリ慣習法を基礎にして、ナポレオン法典を近代法典へと体系だてたのである。
各国の翻訳
本家フランス
日本の翻訳はこちら。かなり古い
英語訳。こっちのが日本語より重要
ナポレオン法典とは近代法をはじめて確立させた。
それ以前にもヨーロッパは体系だった法律は存在していたが、近代法をはじめて確立させたのがナポレオン法典であった。そのためにナポレオン法典はいまなお歴史上重要な法典とされている。またその影響力はその当時においても極めて大きいものであった。時代を一歩先に進めたという意味置いても、ナポレオン自身がナポレオン法典を自身の事業の最大のものとしたことに納得ができるだろう。
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